【2025の人気アイテム】 かすかに乳白の薄水色ローマン・ゲーム・ピース　アフガニスタン出土、ローマなどでは

本品は、かすかに乳白がかった薄水色のローマン・ガラスで、ローマ期、前2C-後C頃のゲーム・ピースとされる、アフガニスタン出土の希少ビーズです。胎には、多数の気泡が見られ、低い温度でのガラス製造とビーズ制作を示唆しています。
　ローマ帝国と漢やインドとの交易拠点となったアフガニスタンでは、ローマン・ガラスやその製品の残欠が今日でも多数出土し、本品も出土ガラスに現代技術で穿孔し、ビーズとして仕上げています。
　こんもりした山型で鏡もちのような2段の胎の上に、滑らかな傾き面と、上部を切断したような平面が施されています。滑らかな底辺は、中央に向かい凹んでいます。取っ手つき容器の蓋の切り出しにも見えますが、原型は不明です。
　色は、少し乳白の薄水色です。ギリシャのロードス島は、メソポタミアの影響を受け、前8C－前6Cには地中海地域におけるガラス製造拠点となり、レモン黄系と緑系2種のクリア・ガラスを製造しました。
　緑系ガラスは、原料の砂（珪砂）に含まれる酸化鉄で着色され、また、ガラスの乳白化には、古くはアインチモニー、ローマ期には錫を加えました。本品は、酸化鉄による緑系のクリア・ガラスに、いずれかを加えわずかに乳白化させたと想定されます。
　ゲーム・ピースは、ゲーム盤を一緒にメソポタミアやギリシャで用いられ、後者では前4Ｃ頃までにゲーム・ピースが用いられました。ローマ期には大人も子供を行い、墓からサイコロとゲーム・ピースが出土します。とがった山型（三角錐型）のピースは、ローマン期とイスラム期に見られ、古くは、碁石のような平丸玉ピースがカウンターとして用いられました。
　本品は、多分、ローマン・ガラス容器、例えば、取っ手つき容器の蓋などの残欠を山型に切り出し、ゲーム・ピースに成形したと考えられます。ローマ期の形状が山型であったかを具体的に知りたくなりますが、少なくともローマ帝国との交易拠点アフガニスタンでは、ローマン・ガラス断片をゲーム・ピースに成形し直し用い、本品も該当します。
　少し乳白がかった、独特の淡い風合いの水色ゲーム・ピースで、胎もしっかりしていますので、ペンダント・トップやストラップ飾りとして2000年の時を、手元でお楽しみください。古いアタリがありますが、その一部に小さく銀化も見られます（7-8枚め）。
サイズ　高さ　約13㍉　幅約17㍉　孔…3㍉

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